みんな、やせることに失敗している (集英社文庫)

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定価 : ¥ 470
販売元 : 集英社
発売日 : 1994-05

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過食さえなければ人生はバラ色なのか


森川那智子先生の著書です。
書かれているのは、まさに、さるきちです。

摂食障害に陥る心理的・社会的要因や病状、
そして何より患者の心情が、
的確かつ丁寧に説明されています。

その口調はとても優しい。

まるで隣で寄り添ってくれているかのような、
錯覚さえ起こすほど。

ひね・くれ子のさるきちも、
那智先生に言われたら素直に従おうと思えちゃう。


さて、那智先生はさるきちたち
ダイエット依存者に問いかけます。

なぜやせたいのか。

やせたら自信が持てる?
いいことがある?
彼のためにやせたい?
やせてた方が調子がいい?


でもね、

それってやせなければ得られないものなんだろうか?

摂食障害となり、日々の生活を犠牲にしてまで
手にいれるだけの価値があるものなのだろうか?

そして、やせれば必ず手にいれられるものなのだろうか?


例えばね、テレビや雑誌に登場する
やせてスタイルのいい女優やモデルを見て
彼女たちのようになりたいと思うかもしれない。

でもね、彼女らは仕事というモチベーションがあるから
やせたボディを保つことができてるわけです。
彼女らにとって体型は仕事に直結してるわけです。

やせたいと思う女性の理想体重は
標準体重の80?85%ほどであるというデータも
本書で取り上げられていますが、

それって健康を保ったまま達成できる数値ではないんですって。


モデルをめざすヒトはあまたいるものの、
エビちゃん格になれるヒトは極わずか。

同じように、

標準の20%以下の体重をめざすダイエッターで
その体型を手に入れられるヒトは極わずかなんです。

そして無理なダイエットから
摂食障害に転じるヒトも少なくないはずなのよね。


過食を避けようと頑張っているか、
過食しているか、
浄化(嘔吐や下剤乱用)しているか、
疲れきってくたばっているか、
いずれのシーンしかない荒涼とした世界


那智先生は摂食障害者の内面をそう表現しています。
悲しいけれど、あたっていますよね。


だからこそ、

過食さえなければ人生はバラ色

なーんて幻想を抱いちゃう。


那智智先生はそんな幻想の裏には
二つの要素があるとしています。

一つは女はやせてなくちゃ魅力的でないと
思い込まざるを得ないような社会的・文化的背景によるもの。


もう一つは
挫折に直面しなくて済むということ。

すなわち、

挫折を受け入れるだけのココロの準備ができていないから、
何もかもを過食のせいにしていた方が楽だというのです。


例えやせたって、できないことはできないのよね。

そして、今のままだって、できることはできるのよね。


さて、
摂食障害のスパイラルから抜け出したいけれど
どうしたらいいのか、わからないヒトに対し、

那智先生が主張しているのは、
とりあえずトライしてみること。


例えば、時間がきたらちゃんしたモノをちゃんと食べるコト。


「一食でも過食嘔吐せずに食べれれば身体は楽になり
自分の問題に取り組んでいこうという意欲がわく」


さるきちね、思うの。

人生ってバラ色じゃないよ。


過食嘔吐をやめられたって
バラ色じゃあない。


じゃ、人生って何色なんだろう。

真っ黒の時もあるかも。
それとも真っ赤だったり。
それを考えていくのが楽しいのかな。

さるきちは…今は真っ白??
それもまたいいよね。

さるきち色に彩っていくのだ。

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